2013/10/02

軽井沢千住博美術館


『軽井沢千住博美術館』 (設計:西沢 立衛)に行ってきました。
 この設計を始める前に千住博は、
「ぶっとんだものをつくって下さい。」
と言ったそうです。確かに、この建物の外観は、非常にシンプルな形状なのですが、内部にある中庭の形状が、円のような幾何学ではなく子供がお絵描きしたように僅かに歪んだ円やひょうたん型等有機的な形状のプランとなっています。

それは平面にとどまらず、床の断面形状も同様にスロープの勾配が均一ではありません。既存の地表の勾配をそのまま表現した、と言われています。
またこの中庭から館内に容赦なく日光が降り注いできます。通常の美術館であれば、紫外線が入る事を防ぐ為にあまり窓を設けません。

また美術館の動線といえば、お行儀よく次から次へとまるでベルトコンベアのように作品を鑑賞していくのが一般的ですが、ここではまるで自然の中を散歩するかのように作品を鑑賞します。
それは単に作品がランダムに設置してあるからだけでなく、作品どうしの余裕ある距離、そしてまるで地面のような床勾配によるからかもしれません。

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